12月19日「帰りたい時」
柚月裕子さんの「旅のままに」というエッセイの中に、「あっ!そういうことだったのね」というフレーズを見つけましたのでちょっと触れてみたいかと。
「師走のこの時期になると「実家に帰るや「海外に行ってくる」など、このような会話を聞くとどこかに帰りたくなる。
でも両親も亡くなっているし、実家もない。
ふと気がついたのは、どこかの場所ではなく「あの時」なんだと。楽しかった「あの時」に戻りたいのだと。
勿論亡くなった両親が戻るわけでもないし、帰りたいと願う「あの時」はどこにもない。
そう思うと切なくもなるが、「あの時」は確かにあって自分は幸せな時間を過ごし、とても恵まれていたんだと思えた。」
ずいぶん端折ってはいますが、こんな気持ちよくわかるんですよね〜❗️
そして一番感銘を受けたのは「時は絶えず流れ、今日の今も過去になる。いずれ振り返った時、今日の今が帰りたい時になっていればいい」と。
そう、「今日の今が帰りたい時」にするのは自分自身の努力であり行為であること。
そう思いながら彼女のエッセイを読み、新幹線の中で今日を思い返していた。
今日も帰りたい日になったはずだと。
胸に手を当てて考えた時に、恥ずかしくない生き方ができているか?ちゃんと考えながら。