11月11日 吉野弘さんの詩 正しくは!
11月7日に投稿させていただきました、吉野弘さんの詩で間違っているところがありましたので訂正させていただきます。
大変失礼いたしました。
教えてくださったお客様、ありがとうございます。
「祝婚歌(しゅくこんか)」 吉野 弘
二人が仲睦まじくいるためには
愚かでいる方がいい
立派過ぎない方がいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと
気づいている方がいい
完璧を目指さない方がいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうち どちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少し控えめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気づいているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には色目を使わず
ゆったりゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そしてなぜ胸が熱くなるのか
黙っていてもふたりには
わかるのであってほしい
作者の吉野弘さんは、著作権について「民謡の説を持ち出すわけで、民謡と言うのは、著作権料がいりませんよ作者が不明ですからね。こやって聞いてくださる方は、非常に良心的に聞いてくださるわけですね。だから、そういう著作権料と言うのは全く要りませんから、どうぞご自由に」と答えることにしていますと。
ご本人も、この歌も本当に素敵ですよね。