1月2日 景色

ちょっとしたことなんだけど、お店を始めてからお料理をするために下ばかり向いていて、ちょっと猫背になっていた。

そんなことにふと気が付いて、少し背筋を伸ばして上を見るようにしよう!と視線を上げてみた。

すると山はすっかり白くなり、青空は澄んでいて、冷たいけれど爽やかな風が耳元に流れた。

きっとこんな移り変わる景色が毎日見られていたのかもしれないのに、下を向いてばかりいて損をしていた気分だ。

もう昔の昔のことだけれど、長野に嫁いできて山々を見た時に「これから毎日こんな素敵な景色が見られるんだ」とワクワクした。

でも夜になると真っ暗で寂しくて、仕事帰りに東京駅から見たオフィス街の明かりが懐かしく、何度となく帰りたいとも考えた。

そして気が付けば日々の生活に追われやはり下ばかり向いていた。

青空に映え雪で真っ白な山。夕焼けと紅葉で燃えるような赤い山。新緑が鮮やかな若緑の山々。

いつ見たきりだろう?

心の持ちようで同じものを見ていても見方も変わってくる。

明日の私はどんな景色を見ているのだろう?

心躍るような景色でありますように。

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